「海外旅行から帰国したら、貧困世帯に給付される支援金10万円の案内が届いてた。」「定期的に児童養護施設などに寄付はしてますが、次回の寄付時に今回の10万円を上乗せして寄付する予定です。」
【映像】「毎月の食費300万円」…マサニーさんの“普段の食事”(画像)
投稿したのは自称“成金ニート”の投資家マサニーさん。保有する純金融資産はおよそ40億円。そんなマサニーさんに届いた給付金の案内は、令和6年度の「住民税非課税世帯等」に対し給付金10万円が支給されるというものだ。
2022年、スタートアップ企業への投資などでおよそ20億円の利益を出したマサニーさんは、去年9273万円の住民税を納めた。しかし、去年は株式売却益がなかったため、今年の住民税と所得税は実質ゼロ。そのため、住民税非課税世帯に当たることになり、40億円の金融資産を持ちながら給付金支給の対象となった。
「僕のような富裕層には給付されて、年収200万から300万円の働く世帯には給付金が入らない。この案内を受けて、不平等なバラマキ政策だと感じ、是正を願って投稿した」(マサニーさん、以下同)
後悔のないように生きているうちにお金を使い切りたいと、毎月生活費に1000万円を使うマサニーさんにとって、10万円は1日分の食費と同額だ。
「『1日分の食費が振り込まれたな』と感じ、あまり支援にはなっていない」
さらにマサニーさんは疑問を投げかける。
「資産40億円以外に、国債や社債の利息収入で年間3000万円以上の収入がある。そこでは住民税をしっかり払っているのになぜか債券の利息収入に限ってはどれだけ払っても『あなたは住民税非課税世帯です』と認定されて、いわゆる『貧困世帯扱い』にされるのもおかしい」
年間3000万円以上の利息収入があっても「住民税非課税世帯」として受給可能な今の制度を「不平等」だと感じたマサニーさん。だが、その投稿に対して意外なクレームが寄せられているという。
「投稿した後、現在働いていない比較的高齢の富裕層の方々から100通以上のお叱りのDMが届き複雑な気持ちになった。内容は『もし拡散されてもらえなくなったらお前が10万円をわしらに給付してくれるのか?』というもの」
マサニーさんと同じく十分な資産を持ちながら給付金の対象になっている人たちからの批判の声。マサニーさんは「働いていない富裕層や高齢者が得するだけ」と指摘する。
「どうせばらまくなら所得制限をなくしてばらまけばいい。マイナンバーと金融機関を紐付けて資産を把握するよう国は動いているはずなので、いずれは資産の額に応じて給付されると思うが、現時点では所得制限をかけない方が平等に配布されるのでは」
マサニーさんへの給付について、経済愛好家/コラムニスト/ニューレディの肉乃小路ニクヨ氏「制度のバグだ」と指摘した。
「昔の日本人は金融資産で暮らしていた人は少なかったが現在は違う。源泉分離課税では20.315%を差し引き、その他は申告しなくていいという現行制度の恩恵を受け、オーナー企業の株主などは配当金で潤っている」
一方で、厚生労働省は4月、自民党の作業部会で社会保険料の算定に株の配当など金融所得を反映させる検討案を提示している。課題は金融資産を把握するシステムの構築などだという。
(『ABEMAヒルズ』より)
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