スイカと言えば『大きい』というイメージがありますが、今は少人数でもより手軽においしく食べられる“スイカ新時代”が到来しつつあります。
「イオン大阪ドームシティ店」では、カットフルーツに力を入れていて、20種類もの商品が並びます。特にいま人気なのがスイカです。
(イオン大阪ドームシティ店・店長 竹鼻正幸さん)「カットスイカの売り上げは、10年前の約3倍。簡便化志向が高まっている中で、ご家庭で切る手間や、ごみの発生がないこと、適量で手軽に購入できる。そういった理由で非常に人気になっています」
単身世帯や核家族の増加により、家族だけで1玉食べきれないという事情も、カットフルーツ人気の要因だといいます。
(客)「買うのはカットしたスイカが多いですね。暑いからあまり置けないでしょ」
(客)「すぐに食べられるお手軽感はあります。(Q最近1玉買いました?)買ってないです」
さらに、カットフルーツ向けに品種改良された『ぷちっと』というスイカまで登場しました。果肉がしっかりしていて形が崩れにくいうえ、果汁も出にくいためカットに適しているというのです。
(『ぷちっと』を開発した萩原農場 萩原佑介さん)「(タネの売り上げは)去年と比べるとほぼ倍近く。今のマーケットの需要としては、カットフルーツが主流。会社全体として、品種改良は“カットに適するもの”が大前提です」
一方、カットされていない大玉スイカの去年の販売数が、2022年と比べて3割も減少しているというデータも(農業総合研究所調べ)。こうした大玉スイカの需要の減少を背景に、「スイカの小型化」も進んでいると専門家は言います。
(農業総合研究所 山下裕之さん)「サイズ感的に手頃な小玉スイカやカットスイカに、お客様の需要が傾いてきている。小玉スイカの方が、品種改良や新しく世に出てくる品種数は多いと思います」
そんな小玉スイカの中で、人気急上昇のスイカが長野県にありました。
(レックファーム 関純也さん)「(Q人気のスイカは?)『ピノ・ガール』という種類のスイカですね」
一般的な大玉スイカは平均6~7kgですが、『ピノ・ガール』はたった2kgほど。家庭で食べやすい大きさですが、人気の理由は他にもあります。
注目すべきは糖度の高さ。一般的なスイカは約10度ですが、ピノ・ガールは約12~13度あるといいます。しかも、ピノ・ガールの種は小玉スイカの約4分の1で、種をほとんど気にせずに食べられます。
大玉スイカは販売価格が大きく上下する傾向にありますが、小玉スイカは価格が安定していることが生産者にとってメリットだといいます。
(レックファーム 関純也さん)「作り始めて4~5年。スタート時はうちと数軒しか作っていなかったのが、今は(近隣農家の)ほとんどがピノ・ガールに変わったという状況を見ると今年はすごく増えたと思っています」
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