コロナ禍を乗り越え、インバウンド客が続々と復活。それは、神戸でも…。

そんな中、今秘かに注目されているのが、垂水区の「塩屋」!?

地元民が案内する、“生活感満載の超ローカルツアー”。

有名観光地ではない、味のある新名所とは。

■ローカル駅の商店を案内するツアーに密着

神戸・元町のカラオケバーに響く、長渕剛の熱唱。
歌っている外国人のふるさと・ロシアで「男らしい」という理由で人気だそう。

彼らは「夜の神戸を楽しむ」ツアーに集まった外国人たち。

【カナダ出身 ツアー参加者】「外国人が日本語の歌を歌うなんて信じられないよね。なんでその曲を知ってるの?って。(Q.歌詞の意味は分かる?)全然分からないよ。でもメロディーがいいね」

他にも、日本の伝統・習字体験をしたり、居酒屋で芋焼酎を嗜んだり。

今や、有名観光地だけではなく、「体験」が人気なのです。


■旅の目的地はなんと「塩屋」 「超ローカルツアー」

そんな中、神戸の会社が「超ローカルツアー」を企画したと聞いて、同行させてもらいました。

やってきたのはJR塩屋駅。観光名所でも何でもないローカル駅が舞台なワケ。それは…。

【ガイド 武本すみれさん】「私はここ塩屋に家族と一緒に住んでいます」

そう、塩屋に住んで17年の武本さんが地元を案内するツアー。どんなところを案内するのでしょうか。

【ガイド 武本すみれさん】「タコまだ生きてはんのんちゃう?」

訪れたのは鮮魚店。

【ガイド 武本すみれさん】「これはイワシの稚魚です。私は今朝食べてきました」

ツアー参加者にしらすを見せています。

【ツアー参加者】「あなた、さっき『タコが生きている』って言ったのか?まだ死んでないってこと?なんて新鮮なんだ!」

さらに、老舗の畳店を見学。

【ガイド 武本すみれさん】「古い畳から新しい畳に取り換えるのに2時間くらいかかるそうよ」

■地元民ならではの強みを生かしたガイド

武本さんの最大の強みは…。

【ガイド 武本すみれさん】「田仲さん、あれやって。ピッピー!」

武本さんがそう言うと、「ピッピー!」と豆腐店の店主が口笛を高らかに響かせます。

【ツアー参加者】「ワオ!ありがとう」

【ガイド 武本すみれさん】「ウエルカムって言ってあげてください」

そう言われ、ツアー参加者に向けて歓迎のあいさつをしたのは、通りがかった地元の人。

「日本へ、そして塩屋へようこそ」

地元民ならではの顔の広さが強みです。

【ガイド 武本すみれさん】「『すみれはみんなと知り合いやね』って言ってくれて。みんなちゃうけどな、ほとんどやなって。(普段から)お買い物とかして日常の会話をしているので、そういった感覚が(ツアーの)お客様にも伝わっているのかなと思っています」
「(地元民との)交流あってのツアーで、とても大事にしていますね」

そこに人々の暮らしが、息遣いが感じられることが最大の魅力なのだとか。

【アメリカ出身 ツアー参加者】「他にこんなツアーはなかったわ。自分たちで観光するだけじゃ見られない、経験できないことばかりでした」

地元の商店の人たちも…。

【田仲とうふ店 田仲盛秀さん】「別に悪い感じはしない。ようこそって感じで、よう来てくれたなと」

【理容キタガワ 北川善晴さん】「日本の理髪店は結構、細かく丁寧にするみたいで、『こんなんなんやね』って驚かれる方とか、『(自分の)地元はこんなんよ』と教えてくれたり、僕も勉強になる」

地元の商店が減りゆく日本。フレンドリーな交流が生まれる地元商店の魅力を、外国人が思い出させてくれているのかもしれません。

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