(ブルームバーグ):米株式市場には8月末に押し目買いの短い好機が訪れると、ゴールドマン・サックス・グループのスコット・ルブナー氏は予想する。システマティックファンドからの売り圧力が和らぎ、企業の自社株買いが活発になるためだと、グローバルマーケッツ部門マネジングディレクター兼タクティカルスペシャリストの同氏は説明した。
「8月はこれが最後の弱気コールだ。8月としては最悪の株式需給ミスマッチは終わりつつある」とルブナー氏は12日のリポートで指摘。株式に対しては8月30日に戦術的強気に転じると記した。
同氏は6月下旬の時点で、米株のエクスポージャーを減らすよう助言し、7月4日の独立記念後に起こり得る「メルトアップ最終段階」が同月17日まで続く可能性を指摘していた。S&P500種株価指数は実際、同月16日に過去最高値で引けた後、そこからは約6%下げている。
ゴールドマンによれば、市場のシグナルやボラティリティーパターンに従うシステマティックファンドは、この1カ月で1090億ドル(約16兆1100億円)相当の世界株式先物を手放した。
売り圧力は向こう7日間続くだろうが、「市場テクニカルの最悪期は過ぎたことを示す十分な証拠とポジショニングの後退が見られる」という。
ポジショニングは「非常にクリーンな状態になって」、9月の上昇局円をスタートできるだろうとルブナー氏。9月前半は「押し目で買いを入れる」考えで、「危険が去ったと判断すれば追って知らせる」という。
株価反発を予想するもう一つの理由として、「8-9月は企業の自社株買いが歴史的に強くなり」、11-12月に次いで活発になることを挙げた。
9月はある時点を過ぎると見通しが悪化すると、ルブナー氏は警告。同月後半は株式市場にとって年間最悪の2週間だからだという。
そこから先の市場は第4四半期に入るまで、そして11月の選挙結果が出るまで「明確なトレンドライン上昇はないだろう」と述べた。
原題:Goldman’s Trading Desk Sees Brief Window to Buy Dip in Stocks(抜粋)
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