(ブルームバーグ):著名投資家ウォーレン・バフェット氏がアップル株を売却したことでアップルの投資家に意外な明るい兆しが見えてきた。主要株価指数におけるアップル株の影響力が完全に解き放たれることになりそうだ。

複数のベンチマークでアップルのウエイトは何年にもわたり押し下げられてきた。バフェット氏率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは投資対象を長期的に保有する傾向があり、その分が売買に回ってこないからだ。このため指数算出会社は浮動株調整時価総額として知られる算出方法でアップルのウエイトを計算してきた。

単純に言えば、多くのベンチマークがアップルの本当の価値を反映していないということになる。

例えばS&P500種株価指数の場合、アップルは現在その価値の94%が考慮されている。パイパー・サンドラ-によれば今後は100%になるはずだ。パーセントの数字ではそれほどの変化には見えないが、時価総額3兆ドル(約440兆円)規模の企業では大きな違いだ。

パイパー・サンドラ-は、バークシャーのアップル株売却を受け、株価指数に連動するパッシブファンドが次回のリバランスで最大400億ドル相当のアップル株を購入する必要があるかもしれないと予想する。これは、過去1カ月の同社株の1日当たり平均売買高の3倍に相当する。

四半期ごとに行われるS&P500種の銘柄入れ替えは来月の予定。ファンドはその時まで見直しを控えるだろう。少なくとも今のところ市場の関心は経済成長と中央銀行の金融政策に集中している。

指数算出会社S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスはブルームバーグ・ニュースに対し同社の指数算出について説明し、コメントを控えた。

原題:Buffett’s Apple Share Dump Is Set to Reshape Major Stock Gauges(抜粋)

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