福島第一原子力発電所3号機では、溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」の大規模取出しが計画されている。
気中で水をかけながら取り出す方法や、建屋を水で満たしてから取り出す方法などが検討されていたが、廃炉作業への助言を行う「原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)」は「原子炉内のデブリの一部をセメントのような充填剤で固め、気中で取り出す」という方法の採用を決定していた。

この決定をもとに、東京電力が具体的なスケジュールや予算規模などの検討を行っているが、NDFからの聞き取りに対し「2025年度半ばまでに検討を完了したい」と回答したという。
東京電力の検討については、NDFも進捗の確認や必要に応じた助言などのフォローアップを行うとしている。

また、NDFは、2号機で8月下旬にも着手が計画される燃料デブリの試験的取り出しについて、「今後の廃炉作業の基本形になるため、放射性物質の拡散防止を厳格にすることが重要」とした。
試験的取り出しでは、3グラム以下の燃料デブリを外部に持ち出す計画となっている。

第一原発の1号機から3号機には約880トンの燃料デブリがあると推計されている。

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