8日、JR東海の丹羽俊介社長が会見を開き、7月に東海道新幹線内で発生した保守用車同士の衝突事故による脱線の影響で終日運転見合わせしたことについて、謝罪しました。

 (JR東海 丹羽社長)
 「多くのお客様に多大なるご不便ご迷惑をおかけしました。8月5日に原因等をお伝えしていますが 対策防止に勤めていきたいと思います」

 7月27日午前3時半過ぎ、東海道新幹線の豊橋駅~三河安城駅間の上り線で線路などを点検する保守用車同士が衝突し脱線しました。

 この影響で、東海道新幹線は27日の始発から「浜松~名古屋駅間」の上下線、新大阪と東京結ぶ「のぞみ」が終日運転を見合わせ約25万人に影響が出ました。

 JR東海はその後、事故原因として「車両のブレーキ力低下」と「ブレーキ力を確認する方法が正しくなかったこと」だと発表しました。

 JR東海が事故原因を調査したところ、9両ある「砕石運搬散布車」のうち、少なくとも3両で”ブレーキの力が大きく低下した状態”で走行していたということです。

 現場は、東海道新幹線では最大の20%の下り急こう配がある区間でした。下り始めてすぐ、運転士がブレーキをかけましたがそれでも加速。さらに運転士は「非常ブレーキ」をかけましたが、十分に減速ができず、直前で「追突防止装置」による非常ブレーキも作動しましたが、停止せず衝突したということです。

 ブレーキ力が適正か確認する数値の”測定方法”が、正しくなかったことがわかりました。本来ならば、ブレーキに「最大圧力」をかけても適正な数値が出るか確認しなければいけないところを、60%ほどの力しか加えていなかったということです。また、JR側から、保守車両のメーカーに判定方法について確認が行われておらず、両者の認識が異なっていたといいます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。