あなたが飲むその1杯が夏の夜空を彩る支えになります。
2024年で36回目を迎える山梨・市川三郷町の花火大会『神明の花火』。
例年18万人ほどが来場し人気を集めていますが、花火の原材料費の高騰や町の財政状況悪化など、運営していくうえで課題が浮き彫りになっています。
“日本の風物詩を未来につなげ、多くの人の笑顔を守りたい”。
そんな思いで始まったのが「ビールからの恩返し」でした。
山梨県にある花火メーカー「マルゴー」。
8月7日に行われる花火大会『神明の花火』に向けて、着々と準備を進めていました。
マルゴー・斉木歩夢さん:
花火の光の粒を製造しているところ。1粒1粒、性格も違うので。子どもを育てるように
マルゴー自慢の「時差式花火」は、光の粒の色が次々と色鮮やかに変化。
“花火界のマジシャン”ともよばれ、多くの人に感動を与えてきました。
しかし、斉木さんは「花火大会も減り、職人の人数も減少している」と話します。
課題解決に向け、新たにスタートしたのが“日本の風物詩とともに親しまれてきたビール”を活用した取り組み、「晴れ風ACTION」です。
キリンビール・山形光晴副社長:
自分たちがビールをおいしいと思う時って、誰と飲んだとか、どこで飲んだとか、どういう思い出があったかがとても大切
キリンが2024年4月に販売を開始した「晴れ風」では、売り上げの一部を活用し、全国の花火大会を支援。
花火を打ち上げるための資材や人手、会場設営などに支援金を充て、減少傾向の花火大会を守り、未来につなげていきたい考えです。
「晴れ風」を購入すると、花火大会に取り組む各自治体に自動で寄付されるほかに、特設サイトにアクセスすると、1日1回、専用のコインが無料で付与され、コインを使って寄付することもできます。
キリンビール・山形光晴副社長:
「わたし何々県を支援したよ」と、若者の方やビールを離れた方も含めて、新しくたくさんの方にトライしてもらっている
飲みごたえ、飲みやすさを両立させた味わいが幅広い世代から人気を集め、早くも販売数量は300万ケースを突破。
さらなる支援の輪を広げていきたいと、年間販売目標を当初予定の430万ケースから、約1.3倍となる550万ケースへ引き上げています。
支援を受けている山梨県の花火大会では…。
市川三郷町役場 産業振興課 観光係・芦沢将太さん:
一つのプログラムに約300万円~400万円ほど、大きいものだとかかるので、そこの一部に使わせていただく
直径500メートルの2尺玉が大きな目玉でしたが、安全面・予算面の関係で、2024年の花火大会では断念。
新たなプログラムを作ることに力を入れています。
マルゴー・斉木歩夢さん:
涙流しました、感動しましたと手紙をくれる人もいるし、若い子たちが、花火職人になりたいと思えるきっかけをつくりたい
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