各地で連日、厳しい暑さが続いています。この暑さ、バテてしまうのは人だけではありません。牛も夏バテで牛乳の量が減少。ある乳製品に影響が出る可能性があります。
東京都心は10日、最高気温33.7度を観測。連日、蒸し暑さが続いています。
特に暑かったのが千葉県です。市原市の牛久、鴨川など、4つの地点で35度以上の猛暑日となりました。
この暑さがこたえるのは、人だけではありません。千葉・八千代市の加茂牧場では、約70頭の牛を飼育しています。厳しい暑さで、牛に食欲がなく“夏バテ”に…。そのため、1日にとれる乳量が減っているといいます。
加茂牧場 加茂太郎 社長
「(通常)多い牛は1日60リットルとか。それが、暑くなると30リットル以下になってくる」
体温が高い牛にとって、この暑さは“サウナ状態”に。50台の扇風機を1日中つけっぱなしにするなど暑さ対策を行っていますが、体調はなかなか戻らず、乳量は例年に比べ10~15%ほど減っているそうです。
こうした乳量の減少で、ある乳製品に影響が出ています。アツアツのトーストや、ホットケーキなどに欠かせない「バター」です。
農林水産省によると、飲食店や、お菓子、ケーキなど業務用バターの需要が伸びる一方、2024年3月末時点のバターの在庫量は前の年に比べ減少。
さらに、2024年の夏が猛暑になって生乳の量が減った場合、国内のバターの在庫が少なくなる恐れがあります。
そこで農水省は6月末、バターの安定供給をはかるため、海外産のバターの輸入枠を4000トン追加することを決めました。
円安などの影響でエサ代の高騰も続くなか、牧場として、今の状況は非常に厳しいと話します。
加茂牧場 加茂太郎社長
「予想外の暑さで生乳生産が減ることは、結局我々の手取りが減っていくということです。またお金を借りるか…しないと続けられないかな」
価格も上がっている業務用バター。一方、普段私たちが購入するバターに影響はあるのでしょうか。
アキダイ 秋葉弘道 社長
「今後値段が下がるのは考えにくいことですが、物がなくなり値段がつり上がるのはそうそうないと思います」
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