仲松ミートは、多様な人材に恵まれています。現在、勤務している障がい者は4人います。これまでにも軽度の知的や、聴覚、精神など、さまざまな障がいのある方たちと仕事してきました。

 製造業をなりわいにしているのできちんと業務を切り出せば戦力として活躍できます。まず、一緒に働くために全ての業務を仕分けし、作業を分担しました。製造工程をスケジュール通り進めるためには日々の計画、週間、月間とつなげ、製造計画に合わせた仕入れと仕込み、人員配置など全てがうまく回るよう考える必要があります。弊社がデジタルトランスフォーメーション(DX)を取り入れたきっかけも、製造できる力を把握するためでした。

 DXも小規模なシステムから始め、製造の改善策を考えることができたようです。ツールに頼るだけではなく意識を変えることで考える力が生まれるのだと思います。そして高齢者や障がい者など多様な従業員が働ける仕組み作りを大事にしていこうと考えています。

 実はさまざまな事情でコロナ前より人は少なくなっていますが、作業量はそれほど減っていません。過度な仕入れや作業を見直し、無駄な時間がなくなりました。在庫整理に時間を費やすこともなくなりました。以前は担当ごとに冷凍倉庫で商品在庫の数量チェックを毎日やっていました。

 1人30分でも10人がやれば5時間かかります。もったいないですよね、そこで製造する量に合わせた仕入れ、作業スケジュールという方式にしました。これが当たり前のように思われますが、なくなると怖い意識がいつもあったようです。いつやるか分からない作業のために仕入れをした結果、余計な作業に時間を使っていたのです。

 課題があるとどうしたら解決できるか知恵を振り絞ります。多様な人材の活躍方法や企業の成長に関わってきます。スローなステップでも困ったなと思うことから解決していくと全ての仕事につながり、次の課題に取り組むことができるのです。(仲松ミート執行役員)

次回は福島知加氏(ワダチラボ社長)です。

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