沖縄県宮古島市に2026年、県内最大級の工場面積約3300平方メートルの菓子工場ができる。「宮古島の雪塩」などを製造販売しているパラダイスプラン(同市)の西里長治社長と、「雪塩さんど」の製造を18年から担う寿製菓(鳥取県)の城内正行社長が4日、市内で記者会見して発表した。両社で出資して8日に設立する新会社「ケーエムエフ」が運営。「雪塩さんど」と「雪塩ふぃなん」を製造し、県内各社の受託生産も目指す。
平良荷川取に建設し、工場と商業施設などの敷地面積約8900平方メートル。総工費35億円で25年に着工し、26年6月に完成、7月に操業開始予定。従業員は約100人で、28年度の目標売上高は30億円。
工場内に最長80メートルの製造ラインがあり、見学可能にする。商業施設を整備し、徒歩圏内にある平良港のクルーズ船専用バースから観光客の誘客も狙う。
「雪塩さんど」は18年の発売から売り上げを伸ばし、24年は15億円を見込む。ケーエムエフの社長を務める城内社長は「受注が増えて製造のキャパシティーを広げる必要があった。沖縄の市場のさらなる発展が期待される中、地元の原材料を使いながら現地で生産することがブランド価値の向上につながる」と新会社設立の意義を説明した。
西里社長は「製造業不毛の地と言われた離島宮古島で最先端の製造工場を持つことで、地元産業の活性化と雇用創出につなげ、さらなる飛躍、展開を図る」と意気込みを語った。
同席した嘉数登副市長は「市が取り組んでいる市民所得10%向上や6次産業化につながるプロジェクトで大変期待している」と話した。(宮古支局・當山学)
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