(ブルームバーグ): 言いたいけれど怖くて言えない発言なら、ポーランド人が得意だ。ジョー・バイデン氏は辞め時を知るべきだったと言いたい人は欧州に少なくない。

  米大統領選挙に向けたテレビ討論会が行われてから数時間後、率直な物言いで知られるポーランドのシコルスキ外相は、遠回しではあるが間違えようのない形で、苦戦する米大統領について苦言を呈した。ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)で古代ローマのアウレリウス皇帝について投稿し、「沈む太陽に向かって上手に馬を歩ませることが大事だ」と述べた。五賢帝最後の皇帝、アウレリウスは晩年に誤った判断で内戦を引き起こし、国力を疲弊させたことで知られる。

  ポーランドのトゥスク首相も28日、欧州連合(EU)サミット後のブリーフィングでテレビ討論の感想を求められ、「こうなるのではないかと恐れていた。直接対決や討論の場になるとバイデン大統領にとっては簡単にいかないだろうと予想されていたからだ」と語った。

討論会でのバイデン米大統領Photographer: Eva Marie Uzcategui/Bloomberg

  来週行われる英選挙で次期首相に就任する可能性が高い最大野党・労働党のスターマー党首は、バイデン氏の討論についてコメントを避けた。ただ複数の党当局者は討論は憂慮すべきものだったと内々に語った。

  来月ロシアを訪問するインドのモディ首相は、トランプ前大統領が返り咲く可能性をさほど問題視していないと、同国当局者が匿名を条件に語った。

原題:Debate Debacle Prompts US Allies to Push for Biden to Drop Out(抜粋)

--取材協力:Philip Heijmans、Alex Morales、Sudhi Ranjan Sen、Colum Murphy.

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