(ブルームバーグ): 11月の米大統領選に向けたテレビ討論会から一夜明けた28日、米株式市場ではさまざまなセクターで持ち高を調整する動きが出た。
27日夜行われた討論会では、精彩を欠くパフォーマンスに終わったバイデン米大統領が健康不安説を払しょくできず、トランプ前大統領が勝利するとの見方が強まった。これを受けて、民間の刑務所運営会社やクレジットカード、医療保険、石油といったトランプ氏の返り咲きで恩恵を受けるとみられるセクターの株が値上がりした。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州担当最高投資責任者(CIO)、ソリタ・マルチェリ氏はリポートで「選挙結果は依然として不透明だが、選挙を控えてボラティリティーが高まるのはほぼ確実であり、結果は市場や政府政策に影響を与えるだろう」と指摘した。
マルチェリ氏はその上で、トランプ氏の復権と共和党の議会支配で苦境に立たされるであろう一般消費財、再生可能エネルギーへのエクスポージャーについて投資家は考える必要があると述べた。その一方で、UBSは金融セクターに妙味があるとみている。「現時点で規制緩和が実現する見込みを織り込んでいない」という。
一方、トランプ氏が立ち上げたソーシャルメディア運営会社トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの株価は2日続落。寄り前の取引では17%急伸していたが、流れが一転。一時は14%余りまで下げ幅を広げ、11%安で取引を終えた。
原題:US Debate Fallout Spurs Prison, Oil Stocks; Pot, Renewables Lag(抜粋)
--取材協力:Bre Bradham、Angel Adegbesan.
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