(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)が年内に行う追加利下げはあと1回である可能性が高いと、政策委員会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁が述べた。

  カジミール氏は27日、「年内にあと1回の追加利下げを見込むことができると思う」とブラチスラバで記者団に発言。「われわれの予想に完全には一致しないかもしれないが、インフレ上昇の有意なリスクがあると自分は依然考えている。このような物価上昇圧力が生じる可能性は、主に賃金の伸びから来るだろうと思う」と語った。

  今月上旬に利下げを開始したECBの次の行動について政策委員の多くは慎重な姿勢を保っているものの、一部は政策の方向性に関する見解を話し始めている。ブルームバーグとのインタビューに今週応じたレーン・フィンランド中銀総裁は、年内に1回ないし2回の利下げを見込む投資家の期待は「妥当」との考えを示した。

  カジミール氏は7月会合での追加利下げにあらためて反対を唱え、少なくとも次の四半期経済予測が提出される9月まで待つべきだと論じた。

  「9月の予測を待つことが適切だ。正しい決定を下すには、それが正しい時期だ」と主張した。

原題:ECB May Only Cut Rates Once More This Year, Kazimir Says(抜粋)

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