(ブルームバーグ): 米アマゾン・ドット・コムは、衣料品や家庭用品を低価格で提供するオンライン店舗の開設を計画している。格安通販の「Temu」や「SHEIN」といった新興勢力が台頭する中、同社としてこれまでで最大の対抗の動きとなる。
中国の販売業者向けにウェブサイトに掲載したスライド資料によると、アマゾンは中国から商品を直接顧客に配送する予定。迅速な配達を約束して事業の足固めに務めてきた同社は、これまで中国のマーチャント(出店者)に対して米国にある倉庫に商品を集める物流サービスの利用を勧めていた。
新たに立ち上げるオンライン店舗は、アマゾンのウェブサイトに独自のセクションとして表示される見通しだという。現在は招待された販売業者だけに公開されている。今回の計画に関してはジ・インフォメーションが先に報じていた。
スライド資料に含まれるアマゾンからの招待状とみられるスクリーンショットによれば、7月5日には製造業や輸出の拠点として知られる中国東部の浙江省義烏市でサイト立ち上げのイベントが予定されている。
アマゾンなど米小売り業界は、PDDホールディングス傘下のTemuやファストファッション通販企業SHEINの急成長を受けて対応を迫られている。Temuはテレビやソーシャルメディアで大量の広告を打つ戦略で、SHEINは大幅な値引きでそれぞれ顧客を引き付けている。
アマゾンは、今年から低価格の衣類を販売するマーチャントへの手数料引き下げを開始しており、SHEINとの価格競争を視野に入れた動きとみられる。
原題:Amazon Plans Discount Web Store in Effort to Counter Temu, Shein(抜粋)
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