日本銀行では金融政策決定会合が開かれています。歴史的な円安が物価に大きな影響を与えるなか、日銀は対応を迫られています。

 (経済部・高瀬幸介報告)
 円相場は現在、157円20銭台で取引されています。

 事前の予想通り、日銀が国債の買い入れ額を減らせば長期金利が上昇して日米の金利差が縮まり、為替が円高に進む可能性もあります。

 長引く円安による物価高で実質賃金は下がり続け、景気の好循環に必要な消費にブレーキを掛けています。

 円安の是正には日米の金利差を縮めることになる利上げも効果がありますが、金融政策は為替を直接コントロールする対象にしていないうえ、賃上げや定額減税の効果が表れ始める前に行うと景気の回復に水を差す恐れがあります。

 そのため、今回は利上げをしないという見方が強まっています。

 こうしたなか浮上したのが、日銀が毎月「6兆円程度」としている大規模な国債の買い入れを減らすという見方です。

 これにより長期金利が上昇して円安の是正につながる可能もあります。

 ただ、国債の買い入れの減額はすでに市場に織り込まれ、その効果を疑問視する声もあります。

 午後の会見で、植田総裁が利上げや為替相場への認識をどう示すのかどうかが注目されています。

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