円相場が1ドル=154円台半ばをつけるなど、止まらない円安は私たちの生活にも大きな影響を与えています。
都内のステーキ店。アメリカ産牛肉のステーキが看板メニューですが、円安が直撃しています。
アメリカ産牛肉の仕入れ価格は、2年前のおよそ1.7倍にまで上昇。去年12月に最大15%程度値上げしましたが、目玉の「1000円ステーキ」を「牛肉」から「鶏肉」に変更しました。
「できれば(ランチ代は)1000円台前半位で収まってくれると嬉しい」
2か月ごとに仕入れ価格の交渉を行っていますが、円安が進めば、さらに価格を見直さざるをえないと話します。
やっぱりステーキ 販売戦略部 潟浦貴浩部長
「前回の交渉は147円くらいだったが、今度は154円になってしまう」
およそ34年ぶりの円安水準が続いていて、鈴木財務大臣は改めて“市場をけん制”しました。
鈴木俊一財務大臣
「(為替の動向を)しっかりとですね、注視しております。必要に応じて万全の対応をしていきたい」
政府・日銀による為替介入への警戒感は強まっているものの、きのうと同じ表現に留まったことで、市場からは「介入への切迫感が薄い」と受け止められ、円安に歯止めがかからない状況です。
急速に進む円安はゴールデンウイークにも影響を与えそうです。
JTB 海外旅行グループ 鈴木あさみさん
「アジア圏が人気になっていて、韓国や台湾の問い合わせが多くなっています。物価が安く、行きやすい」
円安で海外旅行に二の足を踏む人もいますが、JTBでは早めに予約すれば現地でかかる滞在費を割り引くなどのサービスで海外旅行客の回復に努めています。
JTBによると、今年のゴールデンウイークに1泊以上の海外旅行に出かける人の数は、去年の1.7倍になる見通しです。
一方で、1人あたりの平均費用は過去最高額になる見込みで、円安による生活への負担は増すばかりです。
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