神戸徳洲会病院で糖尿病患者が適切な治療を受けられず死亡した問題で、主治医だった前院長が入院患者のおよそ3分の1を1人で受け持っていたことがわかりました。

■糖尿病見落とし「インスリン投与されず」その後死亡 遺族には死因を「肺炎」と説明

神戸徳洲会病院では去年9月、入院していた70代の男性患者が糖尿病であることを見落とされ、数日間インスリンを投与されず、入院から10日後に死亡しました。

男性の主治医は前院長で、亡くなる直前に持病の糖尿病を見落としていたことに気づいたものの、遺族には死因を「肺炎」と説明していました。

■前院長が入院患者の3分の1を受け持つ「不十分な医療体制」

市によると、当時、前院長は入院患者のおよそ3分の1にあたる55人を受け持っていたことが新たにわかったということです。

市は前院長が多くの患者を抱え込んで不十分な医療体制で診療を続けたことが問題の一因とみていて、抜本的な医療体制の見直しを求めていました。

■カテーテル処置の後に11人の患者が死亡 神戸市が改善命令

神戸徳洲会病院を巡っては、前院長とは別の医師によるカテーテル処置の後に11人の患者が死亡していて、ことし2月に、神戸市が病院を運営する徳洲会に対し、改善命令を出し、先月、病院側が市に安全管理の改善計画書を提出していました

この改善計画書の中で1人の医師が担当する患者の数の上限も明記されたということです。

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