トヨタ自動車は3日午後、認証不正問題について調査した結果、不正が発覚したとして会見した。豊田章男会長は会見冒頭で、「今回の事案はトヨタ自動車とトヨタ自動車東日本の2社にまたがる問題でございます。日野、ダイハツ、豊田自動織機に続き、グループ内で問題が発生しておりますことに対し、トヨタグループの責任者として、お客様、車ファン、全てのステークホルダーの皆様に心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。」と謝罪した。

その上で、豊田会長は「法規に定められた基準はクリアしておりますので、お客様に安全にお使い頂けることを確認しております。しかしながら、こうした行為は認証制度の根底を揺るがすものであり、自動車メーカーとして絶対にやってはいけないことだと考えています」と述べた。

トヨタ自動車は3日、車体やエンジンを大量生産するために必要な認証制度である「型式指定」を巡って、2014年以降に、「クラウン」「アイシス」「シエンタ」「RX」「カローラ フィールダー」「アクシオ」「ヤリス クロス」の7車種で、国が定めた基準と異なる方法で不正な認証試験を行っていたことが判明したと発表した。

生産終了している「クラウン」「アイシス」「シエンタ」「RX」の4車種については、衝突試験等の試験方法に誤りがあり、生産中の「カローラ フィールダー」「アクシオ」「ヤリス クロス」の3車種については、歩行者・乗員保護試験でのデータ不備があったとしている。

不正があった事は5月31日に国土交通省に届け出ていて、このうち現在も生産している、「カローラ フィールダー」「アクシオ」「ヤリス クロス」の3車種については、きょう3日からいったん出荷と販売を停止することを決定した。

豊田会長は、問題点を洗い出すためにトヨタ、日野、ダイハツ、豊田自動織機に呼びかけて研究会を実施し、認証業務での物と情報の流れを可視化。課題についての改善に着手しているとしている。

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