江戸時代のソバの実から復活させた「天保そば」の試食会が開かれた。試食した人は、「幻のソバ」ならではの味を楽しんでいた。

「天保そば」は、1999年に福島県大熊町の旧家の屋根裏から見つかった江戸時代のソバの実を、県内の有志が苦労して発芽させたもので、「幻のそば」として商標登録されている。

28日の試食会は、29日から「天保そば」の提供が始まるのを前に、生産者や観光関係者など約40人を招いて開かれた。

「天保そば」は8月に種を植え10月に収穫するが、去年は猛暑と干ばつの影響で実のつきが少なく、収穫量は900キロとおととしの4分の1だった。
会に招かれた人たちは、150年以上の時を経てよみがえった貴重なそばの食味を入念に味わっていた。

(試食した人)
「おいしいですよ、汗流して作ったんですから。これを食べたらほかのソバは食べられなくなる」
「コシがある、ポソポソというかモチモチという感じ」
「風味が野性味がある気がする、うまい!」

(幻の山形天保そば保存会・石沢俊幸会長)
「不作の年の方が、味が濃厚だときょう(28日)初めてわかって一つ収穫だった。ぜひご賞味いただきたい」

「天保そば」は、29日から3週間、山形市と上山市・米沢市の13のソバ店で提供される。

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