暑い一日となった23日、長井市で「水陸両用バス」の試乗会が行われた。
車として街並みをめぐり、船として「ダム湖」を進む涼しげな人気のツアーを、一足先に体験してきた。

(リポート)
「今から乗るこの乗り物は、一見すると車高が高いバスに見えますが、中に入ってみるとバスにはないはずの舵(かじ)がついているんです」

陸地だけでなく、水上も進むことができるバスの車体の後ろにはスクリューがついている。
この水陸両用バスに乗ることができるツアーは、長井市が観光の目玉にしようと6年前に始めたもの。
24日の運行開始を前に行われた試乗会には、観光関係者など約20人が参加した。
まずは陸路で、「道の駅川のみなと長井」を出発する。

(リポート)
「景色が最高です。いつも見ている景色よりも、車高が高く窓がないので開放感がすごくあります」

心地よい風を感じながら市街地を約15分走ると、いよいよツアー客に一番人気の瞬間がやってくる。

「3,2,1,ゴー!」
「速い! わ~! すごい!! びっくりした。いま一瞬ふわっと浮いた感じがしました」

水しぶきをあげて、勢いよく湖に入って行くバス。
あまりの迫力に圧倒されているうちに、周りの景色は一変。目の前には広大な空間が広がる。
青空のもと、湖に吹くさわやかな風を全身で感じられることが、このツアーの素晴らしいところ。

(試乗した人)
「初めて乗車した。一瞬沈んで浮かんでくる。水しぶきもすごくて少しドキドキした」

「陸上を走っているときはスピードがすごく風を受けて、水に入るとゆったりとした感じと、ギャップがあってそこも楽しい」

じつは、この水陸両用バスツアー、2022年8月の豪雨被害によりダム湖に土砂が残った影響で、去年は運行がわずか40回と、例年の2割にとどまった。
それだけに、地元の観光関係者は今年に期待を寄せている。

(やまがたアルカディア観光局・鷲見孝副理事長)
「最終的にみなさんを長井ダム百秋湖にご案内して“ザブーン!”という体験をしていただく。道中は水のまち長井の風景、水のダム百秋湖のストーリーを思い浮かべながら楽しんでほしい」

23日の時点ですでに1100人以上が予約している人気のツアーは、今シーズン5000人の来場を見込んでいる。
水陸両用バスツアーは5月24日~8月6日まで、水曜を除き毎日1日4便が運行される(大人3000円、子ども2000円)。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。