欧米の金利上昇によって保有している有価証券に巨額の含み損が生じていることから、農林中央金庫は1兆2000億円の資本増強を検討していることを明らかにしました。

 農林中央金庫は2023年度の決算を発表し、最終利益は前年度より126億円増えて636億円でした。

 しかし、欧米で長期金利が上昇したことによってアメリカ国債を中心とした有価証券の含み損が膨らみ、今年3月末の時点で約2兆2000億円になっています。

 こうした状況から、財務基盤を強化するために農林中金は約1兆2000億円の資本増強を検討しています。

 すでに会員であるJAグループなどと協議を始めているということです。

 また、2024年度の最終損益は約5000億円の赤字に転落する見通しだとしています。

 奥和登理事長らは報酬を減額する方針ですが、「責任問題は痛感しているが職責を全うして乗り切りたい」として、理事や役員は全員が留任するということです。

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