12日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価の終値は前日に比べて475ドル安い3万7983ドルでした。

 およそ3カ月ぶりに3万8000ドルを割り込んだ理由について、専門家は「イスラエルがイランからの報復攻撃に備えているとの報道で、リスク回避姿勢が強まったためだ」と分析します。

ニッセイ基礎研究所 井出真吾氏
「今までは(FRB=連邦準備制度理事会の)金融政策に市場の関心が高まっていたが、中東情勢の緊迫が追加でリスク要因として重なってきた形です。特に中東情勢が悪化すると、一般的には原油価格が上がります。これはまたインフレにつながりかねないので、金融政策の利下げ時期がさらに遅れるかもしれない。言ってみれば、ダブルパンチみたいな形です」

 こうしたなか、ダウ先物は急落。14日未明に行われたイランのイスラエルに対する初の直接攻撃を受け、15日朝に開かれる東京市場への影響が懸念されています。

井出氏
「(15日は)大幅安からスタートするのは避けられない情勢だと思います。いったん売りが一巡した後は若干様子見姿勢になると思います。中東情勢がこの先どうなるか、本当に予断を許しません。もし泥沼になれば、日本株もさらに10%ぐらいの下落というのは覚悟しておく必要がある。逆に、ここでいったん鎮静化というか、イラン・イスラエル双方が報復の応酬にならなければ、株価も3万8000円から4万円ぐらいの間で推移するとみていいと思います」

(「グッド!モーニング」2024年4月15日放送分より)

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