全米各地の大学でイスラエルによるガザ攻撃に反対するデモが拡大し、学生らの逮捕者は1500人を超える事態になっています。

 パレスチナ・ガザ地区での戦闘停止を求め、全米の大学に広がったイスラエルへの抗議デモは各地で衝突が発生。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校では、バリケードを張る学生に対して警官隊が突入。カリフォルニア大学では、その前日も反イスラエルのデモ隊と親イスラエルのグループが衝突しています。警察が駆け付けましたが、15人が負傷しました。

 警察も学生たちに対し、強硬的な手段に打って出ました。

 アメリカ中部のウィスコンシン大学マディソン校ではデモを行う学生の拠点に警官隊が押し寄せ、ニューヨークのフォーダム大学でも建物を占拠した学生らを強制排除しました。

 コロンビア大学はデモ参加者の処分や警察へ協力を要請、学生側も大学の施設であるハミルトンホールを占拠しました。ここはベトナム戦争当時も反戦を訴える学生たちの拠点となっていましたが…。警官隊が、はしごが装備された特殊車両を使い内部に突入。デモ隊の排除に乗り出すと、学校周辺にも混乱と衝突が広がりました。

 そもそも学生たちのデモの背景にはバイデン政権のイスラエル支援がありますが、コロンビア大学の学生側は大学に対し、学校への寄付をする企業や寄付金の投資先などにイスラエルの軍需企業がないか回答も求めています。そこにあるのは、イスラエル企業の利益に加担しているのではという当事者意識です。

コロンビア大 大学院4年 ジョナサン・ベンメナヘムさん
「我々の要求は大学の投資先への透明性とイスラエルによる虐殺で利益のある企業との関係断絶です」

 アメリカ各地の大学で衝突が相次いだことに対し、政府は…。

ホワイトハウス ジャンピエール報道官
「国民には抗議をする権利があります。ただし、あくまでも法律の範囲内で平和的に抗議をする権利です」

 暴力的な抗議活動は許されないと発信しました。

 海を隔てた日本でも様々な意見が…。

X(旧ツイッター)への投稿
「アメリカに比べ、日本の学生はおとなしいね」
「正義や主張のために何をしてもいいというのは違う」
「今回のデモは分断を深めているようにしか見えない」

 今、アメリカで何が起こっているのか。国や政府を変えるためにデモは有効な手段なのか。

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