トランプ次期米大統領は16日の記者会見で、東部ニュージャージー州などで目撃情報が相次ぐ正体不明のドローン(無人航空機)について「米軍はドローンがどこから来て、どこに行ったのか把握しているが、理由があってコメントしたがらない。正体を説明した方が賢明だ」と述べた。ドローンは州内にあるトランプ氏の別荘近くでも目撃されており、「別荘行きをキャンセルすると決めた」とも明かした。
ニュージャージー州や近隣州では11月以降、軍事施設付近などで謎のドローンの目撃情報が相次ぎ、住民の不安が広がっている。
トランプ氏は「ドローンが敵のものだとは思わない。そうであれば、(米軍などが)攻撃しているはずだ」と指摘。「奇妙なことだが、何らかの理由によって政府は国民に話したがらない。説明すべきだ」とした。情報機関から説明を受けているかどうかは明言を避けた。
トランプ氏は13日に自身のソーシャルメディアへの投稿で「政府は国民に情報を知らせろ。さもなければ、撃ち落とせ」と主張していた。
連邦捜査局(FBI)によると、情報提供窓口を設けた今月3日以降、5000件近い情報が寄せられた。ただ、ニューヨーク周辺の空港を離着陸する航空機の見間違いとみられる情報も多く、さらに調査が必要だと判断された情報は100件に満たなかった。
ホワイトハウスは「安全保障上の脅威は確認されていない」としている。【ワシントン秋山信一】
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