北朝鮮の国旗=ラオスの首都ビエンチャンで2024年7月26日午後4時30分、福岡静哉撮影

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾訴追案が国会で可決され、大統領の職務が停止されたことを報じた。

 同通信は、7日の弾劾訴追案が投票不成立で廃案になったことで市民が「激怒した」と指摘。尹氏が発表した12日の談話を「非常戒厳という妄動の責任を野党と誰かの『脅威』に押しつけた」と非難した。更に、弾劾を求める人々を冒とくしたことで、「より一層激しい反発と怒りを引き起こした」と説明した。

 尹氏は12日の談話で、野党が外国のスパイ行為や北朝鮮に加担しているとの趣旨の発言を繰り返し、戒厳令宣布は「国政がまひしている状況から国を守り、国政を正常化するため」だったと正当化した。尹氏は北朝鮮に対し強硬な姿勢をとり、南北関係の対立が深まっていた。【ソウル日下部元美】

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