北朝鮮に関する日米韓協議を前に握手する(左から)ダニエル・クリテンブリンク米国務次官補、日本外務省の鯰博行アジア大洋州局長、韓国外務省の趙九来外交戦略情報本部長=外務省で2024年12月9日午後2時1分、幾島健太郎撮影

 日本、米国、韓国の3カ国は9日、北朝鮮情勢を巡る高官級協議を東京で開き、今月4日に「包括的戦略パートナーシップ条約」を発効させるなど今年に入って大幅に進展したロシアと北朝鮮の軍事協力について「深刻な懸念」を改めて表明した。

 日本外務省によると、3カ国の高官は北朝鮮による核・ミサイル計画の継続やロシアへの兵士派遣と戦闘参加について認識をすり合わせた。さらに日米韓の緊密な連携を確保し続けることの重要性を強調。北朝鮮に対する国連安保理制裁決議の完全な履行や多国間の枠組み、同志国との協力を含む国際連携などについて引き続き取り組むことを確認したという。

 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の「非常戒厳」の宣布で生じた韓国国内の混乱による地域情勢の不安定化も懸念されるが、日本外務省幹部は報道陣の取材に対し「朝鮮半島情勢が緊迫しないよう日米韓でしっかり連携していこうと確認した」と語った。

 協議には日本外務省の鯰(なまず)博行アジア大洋州局長、ダニエル・クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)、韓国外務省の趙九来(チョグレ)外交戦略情報本部長が出席した。【金寿英】

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