米ニュースサイト「アクシオス」は24日、イスラエル当局者らの話として、戦闘を続けるイスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが停戦合意の間近だと報じた。ヒズボラは停戦案についての回答を提出したことを明らかにしており、停戦合意への期待が高まっている。
一方、交渉ではまだ解決していない問題があり、両者は合意には達しておらず、予断は許さない状況だ。イスラエルのネタニヤフ首相は合意を取り付けるために治安閣議での投票を経る必要があるという。
米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、米国の停戦案は、60日間の停戦を行い、イスラエルとヒズボラの双方がレバノン南部から撤退する。その間、国連平和維持活動(PKO)部隊とレバノン軍が国境沿いに展開した上、米国主導の停戦監視委員会が合意が守られているかを監視するという。違反があった場合、イスラエルはレバノンへの軍事行動を取れるとしている。
停戦交渉を巡っては、ホックスティーン米特使がレバノンを訪問後の21日、ネタニヤフ首相と会談。ニューヨーク・タイムズは22日「まだ重要な詳細を詰める必要がある」とする米当局者の話を伝えていた。
ヒズボラは昨年10月、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスに連帯する形で、イスラエルに攻撃を開始。一方、イスラエルは今年9月中旬、ヒズボラの戦闘員らが持つポケットベルを爆破させ、9月末には地上侵攻を開始した。これまでにイスラエル側では100人以上、レバノン側では3600人以上が死亡している。【エルサレム松岡大地】
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