米国のトランプ次期大統領=フロリダ州で2024年11月14日、AP

 米共和党のトランプ次期大統領が不倫相手の口止め料を隠すために業務記録を改ざんしたとされる事件を巡り、東部ニューヨーク州の裁判所は22日、今月26日に予定されていた量刑言い渡しの延期を決めた。新たな期日は定めていない。

 この事件でトランプ氏は5月末に大統領経験者として初めて有罪評決を受けた。今月5日の大統領選の勝利を受け、弁護団は有罪評決を無効とするよう主張。検察側は言い渡しの延期や大統領任期中の裁判凍結には同意する一方、訴追手続きの取り下げは否定していた。

 マーチャン判事は22日付けの文書で、弁護側に裁判の棄却を求める正式な申し立てを12月2日までに済ませるよう命じ、検察側にも反論する書面の提出を求めた。一方、大統領の「免責特権」が適用されるかどうかの判断は先送りした。

 連邦最高裁は7月、トランプ氏が絡む別の事件で大統領在任中の公的な行為は原則的に免責されると判断した。不倫口止め事件を担当する州検察側は、大統領の公務とは無関係だと主張している。

 トランプ氏の広報担当者は、ニューヨーク州の裁判所の決定を受けた声明で「トランプ大統領に仕掛けられた偽りの法律戦はすべて打ち壊された。我々は米国を再び偉大にすることに集中する」とした。【ニューヨーク八田浩輔】

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