トランプ次期米大統領が選挙中に披露した「トランプダンス」が、米スポーツ界に広がりつつある。左右の拳を交互に突き出したり引いたりしながら腰をくねくねと動かす独特の踊りで、アメリカンフットボールの選手らが次々とまねをしている。トランプ氏は自身のソーシャルメディアに「トランプダンスがこの国を席巻」とのメッセージを添えて投稿し、歓迎している様子だ。
このダンスは、トランプ氏が選挙集会などの際にたびたび披露していた。ビレッジ・ピープルの大ヒット曲「Y.M.C.A.」などに合わせて壇上で踊る姿を、支持者らがソーシャルメディアに投稿して注目されるようになった。
米メディアによると、大統領選直後の10日、プロフットボールNFLのフォーティナイナーズ(49ers)のニック・ボサ選手が好プレーをした後にこのダンスを披露。17日のNFLの試合でも、複数のチームの選手たちがタッチダウンや勝利後のパフォーマンスでダンスを踊った。
NFLの規定では、政治的な声明などの発信が禁止されている。試合中に加え、その前後で選手がファンやテレビ視聴者から見られている時間も対象だ。ボサ選手は10月の試合後、トランプ氏のスローガン「米国を再び偉大に」と書かれた帽子をかぶってテレビインタビューに対応したため罰金を科された。
しかし、トランプダンスについて、NFLの広報は米スポーツメディアに「セレブレーション(お祝いの)ダンスに問題はない。それを適切と判断して取り上げるかどうかは中継局次第だ」とコメントし、容認する姿勢を示している。
流行はアメフト以外にも広がっている。総合格闘技団体UFCが16日に開催した大会では、勝利した選手が観戦に訪れていたトランプ氏に向けてこのダンスを踊った。サッカー米国代表のスター選手も、18日のジャマイカ戦でゴールを決めた後のパフォーマンスでダンスを披露して話題となった。【ワシントン西田進一郎】
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