トランプ次期米大統領は20日、来年1月に発足する新政権の北大西洋条約機構(NATO)の大使に、トランプ政権の1期目に司法長官代行を務めたマシュー・ウィテカー氏を起用すると発表した。トランプ氏はNATO加盟国に対して防衛費の増額を求める姿勢を示しており、その対応に当たる。
ウィテカー氏は検察官出身で、2018~19年に司法長官代行を務めた。現在はトランプ氏に近い米シンクタンク「アメリカ・ファースト政策研究所」の司法部門の責任者。ただ外交や安全保障の経験は乏しいとされる。トランプ氏は声明でウィテカー氏について、「強い戦士で忠実な愛国者だ。米国の利益を推進し、保護する」と述べた。
トランプ氏は、十分な防衛費を負担しないNATO加盟国は防衛しない可能性を示唆。またロシアの侵攻を受けるウクライナの支援継続にも消極的な姿勢を示し、早期停戦の重要性を強調している。こうしたことから、トランプ政権発足後のNATO各国との関係に注目が集まっている。【ワシントン松井聡】
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