ベラルーシのルカシェンコ大統領(AP=共同)

ロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領は25日、ロシアの侵略を受けるウクライナに「いま交渉を始めなければ国家として存続できなくなる恐れがある」と警告し、直ちにロシアとの停戦交渉を開始すべきだと主張した。首都ミンスクで開かれた国家の意思決定機関「全ベラルーシ人民会議」で発言した。

ルカシェンコ氏はウクライナ国内の戦況に関し、露軍がやや優勢なものの、両国軍とも「手詰まり」に陥っていると指摘。だが、ウクライナ軍では兵員不足が進んでいるとし、膠着(こうちゃく)状態にある今こそが和平合意に最も適したタイミングだと主張した。

また、ウクライナ支援予算案を成立させたバイデン米政権が長射程の地対地ミサイル「ATACMS」の供与を含む追加軍事支援に乗り出すことは「紛争を激化させる要因となり、危険だ」と指摘。米国や北大西洋条約機構(NATO)がウクライナを戦争に駆り立てているとも主張した。

一方、タス通信によると、ベラルーシ治安当局は25日、バルト三国リトアニアからミンスクを標的としたドローン(無人機)攻撃が最近あったが、阻止したと主張した。真偽は不明。

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