米スタンフォード大フーバー研究所のシニアフェローを務めるラリー・ダイアモンド教授=本人提供

 民主主義研究の世界的権威で、「ミスター・デモクラシー」とも呼ばれる米スタンフォード大のラリー・ダイアモンド教授が毎日新聞のインタビューに応じた。11月5日の投票が迫る米大統領選について、「もしトランプ氏が勝てば、米国の民主主義は深刻な危機にさらされる」との認識を示した。

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 ダイアモンド氏は「民主党が連邦議会の上下両院のどちらかを制した場合は、議会がトランプ氏を抑制できる可能性はある」と指摘。ただトランプ氏が当選して共和党が両院を支配すれば「権威主義的傾向を抑制することができるのは、もはや裁判所と市民社会などに限られる。米国の民主主義にとって非常にストレスの強い時期になる」と話した。

 ダイアモンド氏は世界各地で民主主義が退潮していることをいち早く指摘し、警鐘を鳴らしてきた。

 インタビューでは退潮の原因の一つとして、各国で中間層や労働者層の多くが「子どもたちは自分たちと同じような暮らしができないのではないか」と考え、将来に懸念を抱いていることを挙げた。【ワシントン西田進一郎】

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