米海洋大気局(NOAA)は9日夜、ハリケーン「ミルトン」が南部フロリダ州に上陸したと発表した。ハリケーンの勢力は上陸前に5段階で3番目の「カテゴリー3」に下がったが、バイデン大統領は「過去1世紀で、フロリダ州で最も破壊的なハリケーンの一つだ」と警告した。
米メディアによると、ミルトンの上陸時の最大風速は約54メートルで、時速約24キロでフロリダ半島を東方に進んでいる。10日昼ごろには大西洋に抜ける見込みだ。高潮や浸水の被害が予想され、州内67郡のうち51郡に緊急事態宣言が発令され、約550万人に避難命令が出ている。州内ではハリケーン上陸前から竜巻が発生し、大雨も降っている。
フロリダ州では9月下旬に別の大型ハリケーン「へリーン」の被害も出ており、被災地は復旧活動の途上で別のハリケーンに見舞われることになった。
相次ぐハリケーンへの対応は、11月の大統領選の論点の一つになっている。民主党のハリス副大統領は、南部でへリーンの被害が拡大した際に西海岸にいたことを批判された経緯があり、9日も政府の対策会議に出席するなど対応をアピールしている。【ワシントン秋山信一】
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