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 オーストラリアの水族館で生まれたキングペンギンの赤ちゃんが話題になっている。モフモフでかわいらしい赤ちゃんだが、実はとんでもない秘密がある。

■キングペンギンの赤ちゃん TikTokで人気

かわいい赤ちゃん この記事の写真

 先月、世界各地の様々な動物の赤ちゃんの映像が話題となった。

プーズーの赤ちゃん

 ポーランドでは「世界最小のシカ」として知られるプーズーの赤ちゃんが注目を集めた。

動物園のスタッフ
「プーズーは絶滅危惧種なので、これは非常に重要な出産です」 600万回再生!

 オーストラリアのとあるキングペンギンの赤ちゃんの動画が、TikTokで600万回も再生されるほど人気だ。その赤ちゃんは巨体で、周りの大人のペンギンと比べて縦にも横にも大きい。

ペストーくん、体重100倍に成長

 生後10カ月のオスのペストーくんは、生まれた時は体重200グラムだったが、わずか9カ月で体重は100倍以上になり、大人のペンギン2羽分を超えている。

シーライフ水族館の職員
「生後9カ月で、体重が22キログラム。水族館で一番大きなペンギンになりつつあります」 掃除が大変

 実は、父親ペンギンは水族館の中で体が大きい方なのだという。父譲りの体格を持つペストーくんは、通常の大人のペンギンが一日に食べる量の2倍、30匹以上の魚を食べる。

 そのため、15分おきに糞(ふん)をするので、飼育員は掃除が大変だという。ただ、水族館はペストーくん目当ての多くの来場者でにぎわっている。

シーライフ水族館の職員
「ペストーは、水族館で一番人気のペンギンになりそうです。今年、ペストーが生まれてくれて本当に良かったです」

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■ペンギン保護か観光収入か 州政府のジレンマ

■ペンギン保護か観光収入か 州政府のジレンマ

ペンギン島のペンギン数

 南極のイメージが強いペンギンだが、実はオーストラリアにも多くのペンギンが生息している。

 その中の一種が「リトルペンギン」と呼ばれるオーストラリア固有のペンギンだ。体長はおよそ33センチと、世界最小で「フェアリーペンギン」とも呼ばれている。

 海に餌(えさ)を取りに行ったリトルペンギンが、夕方から夜にかけて巣に並んで戻ってくる様子は「ペンギンパレード」と呼ばれ、多くの人が訪れる観光資源となっている。

 しかし、地元メディアのABCニュースによると、西オーストラリア州にある生息地の一つである、その名も「ペンギン島」ではペンギンの数が激減しているという。

 地元大学が行った生息数の調査によると、2007年にはおよそ1600羽が確認されていたが、去年には114羽にまで数を減らしていたことが分かった。

 原因は「気候変動でエサの魚が減ったことに加え、観光業が影響している」と指摘されている。ペンギン島には毎年13万人以上の観光客が訪れ、ピーク時期には1時間ごとにフェリーが運航しているという。

ジレンマ

 ガーディアン紙は「観光客の増加による環境変化や船への衝突で、死ぬペンギンが後を絶たない」と伝えている。

 そのため、州政府はペンギン島で観光できる期間を短縮するなどの対策を取っている。一方、州の広報担当者は「観光業においてペンギン島は重要な役割を果たしている」と話している。

 観光客が増えればペンギンが減り、結果的にペンギン目的の観光客も減ってしまう。観光客が減ればペンギンの生態は守られるが、観光収入は見込めなくなってしまうというジレンマに州政府は陥ってしまっているようだ。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年10月1日放送分より)

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