プラスチックごみによる海洋汚染が世界的な問題となるなか、タイでは海につながる川に着目し、AIを使った全自動型のごみ回収船が始動しています。

 タイで3月から稼働しているオランダ生まれのごみ回収船「インターセプター」です。

 タイ政府が立ち上げた海洋プラスチックごみ削減プロジェクトの目玉として取り入れられました。

 黒ずんだペットボトルや発泡スチロールなどのプラスチックごみが川からベルトコンベヤーで次々と引き上げられます。

 タイは世界でも上位の「海洋プラスチックごみ排出国」で改善が急務です。

 これまで回収作業は手作業が中心で、ごみのある場所も現地で探していましたが、インターセプターは橋に設置されたAIを搭載したカメラで割り出したプラスチックごみが多く集まる場所で集中的に稼働します。

 この船だけで一日およそ600キロを回収できるようになり、効率は格段に上がりました。

 幅の狭い川に対応したタイプなどもあり、タイ以外でも7カ国で活躍中です。

 今後、世界中の1000本の川に導入される目標が立てられています。

 また、タイでは別の船も川のプラスチックごみの回収にあたっています。導入したのは、こちら。

 タイを代表する河川「チャオプラヤ川」沿いにある寺院は、5年前からプラスチックごみを僧侶が身にまとう袈裟(けさ)に生まれ変わらせるプロジェクトに取り組んでいます。

 以前は地元の住民らが持ち込むものを利用していましたが、さらに、ごみの削減に貢献したいという思いから先月、太陽光を動力にする、自動ごみ回収船の導入を決めました。

 僧侶は誰もが海洋プラスチックごみの問題に向き合うべきだと訴えています。

ワットチャークデーン寺院 プラマハプラノム僧侶
「海洋汚染は緊急で取り組まねばならない世界的に重大な問題です。リサイクルは問題に対処するための簡単な第一歩です」

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