東京オリンピックの前に中国代表の水泳選手23人から禁止薬物の陽性反応が出ていたと報じられた問題で、世界アンチドーピング機構が反論を掲載しました。
2021年6月、中国アンチドーピング機構は、水泳選手23人から禁止薬物「トリメタジジン」の陽性反応が出たことをWADA=世界アンチドーピング機構に通知しました。
WADAは調査の結果、検出された薬物の量が少ないことや、コロナ禍で現地調査が不可能だったことなどから、中国側の「意図しない汚染によって陽性反応が出た」という主張を否定する材料はないと結論付け、CAS=スポーツ仲裁裁判所への上訴を見送りました。
今月に入って複数のメディアが陽性反応が出ていた事実を報じ、アメリカアンチドーピング機構のタイガート委員長は「ルールが守られていなかった。選手たちを失格にするべきだった」などと批判していました。
WADAは20日、「正当な手続きを順守した。様々なメディアで誤解を招く情報が公開されたことに対し、法的措置を取る権利を持っている」などと反論する内容の声明をウェブサイトで公表しました。
中国外務省は22日、会見で「該当した選手は、全く知らない状態で汚染された食品を摂取したことが原因で、中国人選手に過失はなく、ドーピング違反は犯していない」とコメントしました。
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