SDGs企画を伝えるテレビ朝日「未来をここから」プロジェクト。海水面が上昇したら世界の都市が水没するかもしれない。衝撃の未来予測が話題を呼んでいます。
■海面上昇で都市は?衝撃の未来予測
海に飲み込まれようとしている集落。そこは、かつて“幸福の町”と呼ばれていました。
地元住民
「ここは、まるで楽園のようだった」
アフリカ・ナイジェリアの海沿いにある「アイエトロ」。今から80年近く前、キリスト教の宣教師によって作られたこの町は大西洋の美しい景色で知られ、多くの観光客でにぎわっていました。しかし…。
地元住民
「町の3分の2以上が海の浸食によって奪われた」
20年ほど前から海面上昇と高潮による海岸線の浸食が町を襲うようになったといいます。
海洋地質学者 オルセグン・ダダ教授
「浸食は年間30メートルから40メートル。非常に激しく深刻だ」
何千人もの住民が住む場所を奪われ、町を後に。そこには“幸福の町”と呼ばれた光景は残っていません。
世界各地で進む海面上昇。海抜の平均が1、2メートルの太平洋の島々にとっては大きな脅威となっています。
しかも世界気象機関の報告では、太平洋の一部地域で世界平均の約2倍近くに達しているというのです。
その原因の一つとされるのが地球温暖化。
パリ協定では世界の平均気温をプラス1.5℃に抑えるよう努力するとされましたが…。
世界気象機関 セレステ・サウロ事務局長
「私たちは目標達成までの道筋から大きく外れている。去年は、これまでの記録を超えて最も暑い1年だった」
このまま温暖化が進んだ場合、世界はどうなるのか。海に沈む観光名所。衝撃の未来予測が話題となっています。
中東UAE(アラブ首長国連邦)のドバイ、バングラデシュの首都ダッカ、インド西部の海沿いの町・ムンバイ、そしてアメリカ・ニューヨークの自由の女神像。
次々と周囲を水に覆われていく世界の観光名所。アメリカの気候研究グループが公開した未来予測です。
CO2の排出を大幅に減らし、気温の上昇を1.5℃に抑えた場合の未来と、これまでの生活を続け、3℃温暖化した未来を示し、大きな話題となっています。
オーストラリア・シドニーのオペラハウスは1.5℃の上昇でも建物の周囲が水浸しに。カリブ海に浮かぶ島国のバハマはビーチが水没。
日本の福岡県は3℃上昇で博多の中心部が海の中に。
私たちを待ち受けているのは、どの未来なのでしょうか。
地球温暖化が進む現状に世界気象機関は…。
世界気象機関 セレステ・サウロ事務局長
「私たちはもっと野心的になるべきだ。願望と現実は大きく隔たっている。このままでは、世界の気温は今世紀中に3分の2の確率で3℃上昇する。これは地球に対する警鐘なのだ」
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