レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは22日、イスラエル北部ハイファ近郊の空軍基地や軍事関連会社にロケット弾攻撃を行ったと発表した。ロイター通信などが報じた。今月中旬にヒズボラの戦闘員らが所有するポケットベルやトランシーバーの爆発が相次いだことへの報復だとしている。
今回の攻撃は昨年10月にヒズボラとイスラエルの交戦が始まって以来、レバノンから最も遠い標的を狙ったものとみられる。イスラエル軍などによると、ヒズボラは約115発のロケット弾を発射。ほとんどは迎撃されたが、3人が軽傷を負った。
これに先立ち、イスラエル軍は21日、ヒズボラが大規模な戦闘準備をしているとして、レバノン南部でヒズボラのロケット弾の発射拠点などを攻撃したほか、ヒズボラからの報復攻撃に備え、ハイファなどで住民の集会や教育活動を制限していた。
イスラエルは17~18日、ヒズボラの戦闘員らが持っていた通信機器を遠隔操作で次々と爆発させ、3000人以上を死傷させたとみられる。爆発では、子供を含む市民も巻き添えとなった。20日にはレバノンの首都ベイルート周辺を空爆し、ヒズボラ司令官らを殺害した。
ヒズボラの最高指導者、ナスララ師は19日、一連の爆発はイスラエルによるものだとして、報復を宣言していた。【エルサレム松岡大地、金子淳】
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