約2400人の犠牲者を出した1999年の台湾大地震から25年となった21日、震源地に近い中部・台中市の震災記念施設で式典があった。頼清徳総統はあいさつで「大地震が当時の社会に与えた衝撃は甚大なものだったが、25年間で台湾は強じんな精神を発揮して復興をなしとげてきた。複合的な災害への備えは重要課題であり、官民の防災意識を高めていく」と訴えた。
付近で開かれた防災イベントに参加した建築士、陳威志さん(45)は「大地震後、災害に対する民間人の危機感は大きく高まったと思う。次の世代にも地震の怖さや備える大切さを伝えていきたい」と話した。
99年9月21日未明、台湾中部を震源としたマグニチュード7・6の地震が発生し、約5万棟が全壊する被害が出た。日本が当時としては過去最大規模の約110人の緊急援助隊を当日中に派遣したのをはじめ、約20カ国から援助隊が入った。
式典には当時、国際救援隊として要員を派遣した国のうち、日本や韓国、シンガポールなどの窓口機関の代表や消防関係者らも出席した。【台中・林哲平】
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