レバノンで通信機器が相次いで爆発したことをうけ、イスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者は、イスラエルによる「宣戦布告だ」として報復を宣言しました。通信機器の製造をめぐっては、様々な報道が相次いでいます。
2日連続で起きたレバノンでの通信機器爆発。
これを受け、ヒズボラの指導者・ナスララ師は19日、テレビ演説を行い、一連の爆発についてイスラエルによるものだと断定し、「あらゆるレッドラインを越えた」と非難しました。
ヒズボラ指導者 ナスララ師
「戦争犯罪、もしくは宣戦布告ともいえる」
そして、報復攻撃を行うことを宣言しました。
アメリカABCテレビは機器の相次ぐ爆発について、イスラエルが少なくとも15年前からこうした作戦を計画していたと伝えました。
さらに…
アメリカABCテレビ
「イスラエルがポケベル型通信機器の製造に関わった」
ポケベル型通信機器の製造をめぐっては様々な報道が相次いでいて、製造を担ったとされているハンガリーの「BAC」社を訪ねてみると…
記者
「通信機器を製造したとされる会社は、この建物の中に入っています。ただ、小さなオフィススペースがあるだけで、何か物を製造しているという場所ではなさそうです」
BACの最高責任者は、アメリカNBCの取材に「ポケベル型通信機器はつくっていない。単なる仲介業者だ」と話し、ハンガリー政府は国内に「製造や運営上の拠点がないことを確認した」としています。
一方で、ニューヨーク・タイムズはBAC社について、イスラエルが設立したダミー会社だと報道。一般の顧客との取引もあり通常のポケベルもつくっていたが、ヒズボラを標的として爆薬を仕込んだものも製造していたと伝えています。
また、ブルガリアにある会社が出荷や販売に関与していたとの報道もあり、ブルガリアの治安当局が捜査を始めていますが、真相は分かっていません。
こうした中、イスラエルのガラント国防相は、ヒズボラに対する軍事行動を継続するとしていて、攻撃の応酬が激化することが懸念されます。
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