イラン国旗=真野森作撮影

 国営イラン通信(IRNA)は14日、イランが国産の研究用衛星を同国の革命防衛隊が製造したロケットで打ち上げ、軌道投入に成功したと報じた。AP通信によると、打ち上げは7月に改革派のペゼシュキアン氏が新大統領に就任して以降初。イランは1月にも3基を打ち上げたと発表しており、弾道ミサイル技術の改良につながるとの懸念も出ている。

 IRNAによると、衛星はイランの複数の企業などが開発し、重さ約60キロ。14日朝、高度550キロの軌道に投入された。システムのテストが主な任務という。

 2015年の国連安全保障理事会の決議は、イランに対して一定期間、弾道ミサイル技術を使った打ち上げをしないよう要求していたが、この期間は23年10月に過ぎている。米欧はイランによる核兵器搭載可能な長距離弾道ミサイル開発への懸念を強めているほか、弾道ミサイルやその技術を巡るロシアとのやり取りについても警戒している。【畠山哲郎】

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