米国のトランプ前大統領の妻メラニアさんが、近く発売する自身の回顧録のプロモーション映像をX(ツイッター)に投稿し、バイデン政権によるインフレ対応を暗に非難した。
今秋の大統領選から距離を置いてきたメラニアさんの政治的な発言は珍しい。トランプ氏が共和党の大統領候補に正式指名された7月の党全国大会には姿を見せたものの、演説はしなかった。
8日に投稿した映像では、「2020年の選挙結果は、私たちの生活を一変させた。生活の質、食費、ガソリン代、安全、そして地政学的な環境にまで影響を及ぼした」と言及した。
米国の「かつてない分断」にも触れ、「私の夫を黙らせようとする努力が示すように、言論の自由に対する大きな挑戦が明らかになっている」と述べた。不倫口止め料の不正会計処理事件を巡る、トランプ氏に対する裁判所の「かん口令」を指すとみられる。
また、別の映像では「しばしば世間から詮索され、誤解の対象となった私人として、事実を明らかにする責任を感じている」と出版の動機を語った。
10月に発売予定の回顧録「メラニア」は、予約注文の段階で米アマゾンのベストセラーに入っている。出版社の紹介文によると、母国スロベニアで過ごした幼少期やモデルとしてのキャリア、後に大統領となるトランプ氏との出会いなどについて記されているという。【ニューヨーク八田浩輔】
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