国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」は、職員1人が香港の空港で入境を拒否されたと明らかにしました。

 国境なき記者団の発表によりますと、台湾を拠点としている職員1人が10日、香港国際空港に到着した際、当局から6時間にわたって尋問を受けた後、強制退去させられました。

 職員は香港の国家安全維持法違反の罪に問われている日刊紙「リンゴ日報」の創業者・黎智英氏の裁判を傍聴する予定でした。

 国境なき記者団のメンバーが香港で入境を拒まれたのは初めてだということです。

 香港では3月、外国勢力による干渉やスパイ活動などを厳しく取り締まる「国家安全条例」が施行され、報道の自由を脅かすとして懸念の声が上がっていました。

 国境なき記者団は声明で「すでに悪化している香港の報道の自由が一段と衰退したことを示すものだ」と強く非難したうえで、香港当局に対して早急な説明と職員の入境の保証を求めました。

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