フィリピン国家警察職員がXに投稿した、送還前のアリス・グオ容疑者(後列左から2人目)の写真(画像の一部を加工しています)
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 「中国のスパイでは」との疑惑が持ち上がり、国外逃亡していたフィリピン北部ルソン島バンバン市のアリス・グオ前市長が逮捕された。6日に逃亡先のインドネシアから送還されたが、比当局がこの間に撮影した写真では笑顔やピースサインを見せており、批判が相次いでいる。

 「楽しい旅行帰りですか?」「笑っている場合か!」――。フィリピン国家警察などがソーシャルメディアに投稿したグオ容疑者の写真に、こんな怒りの声が向けられた。拘束されたグオ容疑者が、車内で当局の職員らと肩を並べて、笑顔を見せる様子が写っていたからだ。

ソーシャルメディアで拡散されている写真。強制送還前にピースサインをするアリス・グオ容疑者(中央)とアバロス内務・自治相(左)、マービル国家警察長官=オンティべロス上院議員のフェイスブックより
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 さらに容疑者の引き渡しのため、インドネシアの首都ジャカルタを訪れたアバロス内務・自治相とマービル国家警察長官と共に撮影された写真では、グオ容疑者が両手でピースサインをしていた。

 グオ容疑者は、中国の犯罪組織によるオンラインカジノに関与したなどとして収賄容疑などで逮捕された。6日にフィリピンメディアの前に姿を見せたグオ容疑者は「(中国の犯罪組織などから)殺害すると脅迫されており、大臣たちを見てほっとした。うれしかった」と釈明。

 アバロス氏は「記録のための写真」と説明したが、一連の問題を追及してきたオンティベロス上院議員は「彼女をセレブ扱いすべきではない」と当局を非難した。【バンコク石山絵歩】

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