日・トルコ外交関係樹立100周年の記念イベントに参加したトルコ側の有識者ら=東京都千代田区の日本記者クラブで2024年9月3日、三木幸治撮影

 日本とトルコの外交関係樹立100周年を記念し、有識者らが両国の関係強化を議論するイベントが3日、東京都千代田区の日本記者クラブで開かれた。ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘が続く中、参加者は「日本とトルコが協力し、世界の新たな秩序作りを担うべきだ」などと訴えた。

 オスマン帝国が第一次大戦で崩壊した後、後身の新生トルコと日本は1924年に外交関係を樹立した。日本は、共に地震国でもあるトルコと助け合い、経済、文化、教育など各分野で交流を深めてきた。

日・トルコ外交関係樹立100周年のイベントであいさつするコルクット・ギュンゲン駐日トルコ大使=東京都千代田区の日本記者クラブで2024年9月3日、三木幸治撮影

 今回のイベントでは、トルコ側から、日・トルコ経済連携協定(EPA)の早期締結や、日本企業による投資、留学生への奨学支援拡大に期待する声が出た。

 中東の地域大国であるトルコは、ロシアとウクライナの仲介外交に携わり、ガザでの戦闘でも停戦の早期実現へ向けて尽力している。一方の日本も、戦争当事者に対して国際法の順守などを求めており、日本とトルコが連携して「分断した世界」の解消に努めるべきだとの意見が出された。

 トルコのコルクット・ギュンゲン駐日大使は「(両国は)国際社会の平和と安定に貢献する良きパートナーだ。今後も協力を深化させたい」と述べた。【三木幸治】

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