太平洋地域の各国の海軍幹部らが海洋安全保障などについて議論する「海軍シンポジウム」が中国で始まりましたが、南シナ海の領有権をめぐり対立を深めるフィリピンは代表団の派遣を見送りました。
中国の青島で始まった「西太平洋海軍シンポジウム」には、日本やアメリカなど29か国が代表団を派遣し、海上での偶発的な衝突を避けるための方策などについて議論が交わされています。
開幕式で、中国軍の制服組トップ、中央軍事委員会の張又俠副主席は「中国の領土主権を侵害することはできない」と強調。「徒党を組んだ海上での封じ込めは世界に混乱をもたらす」として、対中国包囲網と位置づけられるアメリカを中心とした多国間の連携をけん制しました。
一方、南シナ海の領有権をめぐり中国と激しく対立しているフィリピンは、シンポジウム参加国の中で唯一、代表団の派遣を見送りました。
また、日本は伊豆諸島沖で発生した海上自衛隊のヘリコプター墜落事故を受け、酒井良海上幕僚長が出席を取りやめています。
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