アメリカのFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が「金融政策を変更すべき時が来た」と発言し、来月の利下げをほぼ明言しました。

FRB パウエル議長
「政策を変更すべき時が来ました。政策の方向性は明確で、利下げの時期とペースは今後発表されるデータや経済見通し、それにリスクのバランスに左右されます」

アメリカの中央銀行にあたるFRBのパウエル議長は、毎年、夏に開かれるシンポジウム(=ジャクソンホール会議)の講演でこのように述べました。

パウエル議長は先月、「早ければ9月に利下げを行う可能性がある」と発言していましたが、より踏み込み、9月の金融政策を決める会合で利下げを行うことをほぼ明言した形です。

パウエル氏は物価の動向について、「インフレ率は目標の2%に向かって安定して下がる軌道に乗っていると自信を持っている」との見方を示しました。また、労働市場については「状況が悪化するリスクは増加している」と分析した一方、適切な金融政策によって、「力強い労働市場を維持できると考えられる」と述べました。

FRBが利下げすれば、コロナ後の世界的なインフレ局面で初めてとなります。

市場では、FRBは9月以降、年内に行われる3回の会合で、現在の年5.50%を上限とする政策金利をあわせて1ポイント利下げすると予想していて、今後は、いつ、どの程度の幅で利下げが実施されるかが焦点となります。

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