ロシアのプーチン大統領(左)を出迎えるアゼルバイジャンのアリエフ大統領=バクーで2024年8月19日、スプートニク通信・AP

 ロシアのプーチン大統領は19日、訪問先のアゼルバイジャンの首都バクーでアリエフ大統領と会談した。アゼルバイジャンは係争地ナゴルノカラバフを巡って、長年、隣国アルメニアと対立してきた。プーチン氏は会談後の記者会見で「ロシアは両国の関係正常化を支援する」と強調し、国境の画定作業にも協力する意向を示した。

 ナゴルノカラバフを巡る紛争では、アゼルバイジャン側が2020年の大規模な軍事衝突で勝利し、23年の軍事行動を経て「主権回復」を宣言した。プーチン氏は、20年当時にロシアを含む3カ国で検討された平和条約案に基づいて両国の和平を仲介したい考えだ。それによって、旧ソ連圏で低下するロシアの存在感を挽回したい狙いがにじむ。

 タス通信によると、プーチン氏はアリエフ氏との会談で「アルメニアのパシニャン首相に協議内容を伝えるつもりだ」と述べた。だが、アルメニア側が受け入れるかは不透明だ。【モスクワ山衛守剛】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。