タイの憲法裁判所がタイのセター首相の解任を命じました。内閣人事をめぐる倫理違反が理由で、これにより、首相は失職することになります。タイの首相府前から中継でお伝えします。

セター首相は記者会見で、「判決は尊重するが、とても残念だ」と述べました。

タイの憲法裁はきょう、セター首相が過去に刑務所に服役していた人物を首相府相に任命した4月の内閣改造人事をめぐり、倫理規定違反があったとして、首相の解任を命じました。

内閣人事をめぐっては、軍の影響を受ける上院議員らがセター氏の任命責任を問題視し、訴えを起こしていました。

セター氏が所属するタクシン元首相派の「タイ貢献党」は、長年対立してきた親軍派の保守政党などと大連立を組んでいますが、両勢力の権力争いは続いています。

解任命令によってセター氏は失職することになり、今後、議会で新たな首相指名投票が行われる見通しですが、政局の混乱は避けられない情勢です。

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